身近な人を失って死というものを実感し考えた。
ましてや、自ら命を絶つ行為について、普段想像することはなかった。
けれど、それは恵まれていることなのだと、この本を読んで知る。
著者リチャードEネルソン博士は心理カウンセラー。
まだ幼い子どもたちの自殺と向き合ってきた経験をもとにこの本を執筆しています。
自殺がどのような感情から生まれるのか、周囲はどのようにして助けたらいいのか、子どもへ向けて書かれている本ですが、大人の私も知らなかったことが多く読んでよかったな、と思った本でした。

香りがすきなパロサント。清々しい香りとともに読書をすすめていきます。
友だちのSOS
本では経験をもとに子どもの自殺の話が書かれています。
自殺の衝動が起きた子どもとその周囲の対応、その結果どのようなことが起こったのか。
名前をかえてリアルなエピソードを紹介しています。
身近な人に「死にたい」といわれたあなたがとるべき行動とは?
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死にたくなる理由と心理
本の中では子どもたちの自殺についてとりあげられています。
多くの子どもたちは、全く同じではありませんが、似た状況の中で自殺の衝動がおきるようです。
本の後半部分では、自殺をするのではないか?と思われる人に対してどうしたらいいのか、詳しく書いてありました。
著者が経験したさまざまなパターン。
その中にはうまく自殺をとめることができた話もありました。
愛したい、愛されたい、居場所がない
著者が考える人が生きていく上で欠かせないもの。
それは、愛と居場所です。
経験上、この2つがかけている場合に自殺の衝動がおきることが多いといいます。
また、これに合わせて孤独を感じているという部分が加わることで、ネガティブな思考にすすんでいってしまうようです。
逃れられない、終わりがない、耐えられない
著者は3つの「ない」と3つの「だ」が、さらに人を追い込んでいくと言います。
それは、逃れられない、終わりがない、耐えられない。
無気力だ、不幸だ、絶望的だ。
この「ない」と「だ」に人が支配されたとき、死を考えるようです。
あなたが太陽へと導くことができる
暗闇の長いトンネルの中、出口もわからず苦しんでいるとき。
それがまさしく自殺の衝動がでてきたときの人です。
苦しむ人に、出口はこっちだよ、手をひっぱって明るい出口へつれていくことができる!
著者は言います。あなたが太陽になることができる。
本の中では、自殺したい人を助ける側もトラブルにまきこまれてしまうことがあることを注意しながらも、太陽になる方法を教えてくれています。
タブー視される自殺について考えるきっかけ
一人の死が周囲に与える影響ははかりしれません。
また、自殺の衝動が起きたときの対処法をしっているだけで、助けることができるかもしれません。
この本が私に教えてくれたことは、これから生きていく上で大切な知識となりました。
なにが起こって自殺の衝動がおきるのか、その場合の周囲のタブーな対応と適切な対処法は?
今一度思考を整理しておきたいと思います。
生きていく上での貴重な情報をせひ読んでみてください。