「考え方のコツ」 松浦弥太郎

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考え方のコツ 松浦弥太郎 2012年発行

考え方のコツ
『暮しの手帖』編集長、文筆家、書店経営と縦横無尽に活躍する著者が「仕事術」を説いたベストセラー本の、待望の続編!  今作では著者のキャリアをベースに、日本そして世界経済が大きく変わろうとしている現代を、「思考術」「想像術」「コミュニケーショ...

作者 松浦 弥太郎(まつうら やたろう)

刊行70年以上続く暮らしの手帖編集長、1990年代のアメリカのインテリア雑誌であるオールドマガジンの店m&co.booksellersを開業後、移動書店からCOW BOOKS代表を勤めています。松浦弥太郎は、東京都生まれの54歳で、18歳でアメリカの書店に惹かれ一人渡米して、本の知識を高め帰国後は本の執筆を行う、夢を追いかけ実現させる行動力から見習う部分の多い人物です。

知識を集めることよりも思考力を鍛えることを勧める理由

松浦弥太郎は本の中で思考術というタイトルで独自の考え方を提案しています。便利な検索サイトを使うことで、安易にすぐに情報を知ることができ、じっくり考える機会が減っていることは思考する時間が少なくなっていることにつながっています。すぐ知ることができる情報ばかりに頼っていると思考力をなくす原因にもなるという考えに思わず頷きました。すぐにインターネットで検索する、人に質問する、という簡単な答えの導き方に頼らずに、自ら考える癖をつけることは重要ですね。

イメージから実現へ

アイディアが次から次へ思い浮かんだら、それをどうやって実現させるのか、また、全くアイディアが思い浮かばない人はどうすればいいのか、を本では想像術として紹介しています。松浦弥太郎が続けているアイディアの生み出し方はすぐにでも真似したくなるものでした。周囲の人を巻き込み、極限まで思考し続けた結果出てきたアイディアは、すぐに使えるものではないかもしれません。しかし、すぐには諦めず考え続けることが必要だと本の中で伝えています。

暮らしの手帖編集長を経て

松浦弥太郎が実践している集団でのコミュニケーション術も必見です。編集長だからといって特別なコミュニケーション術ではありません。どの立場で働く人にも当てはまるコミュニケーション術でした。集団で働く上で無理なスキルが必要なことは書いてありません。けれど、忙しい毎日の中で忘れていることばかりです。相手と自分を大切にしたコミュニケーションはみんなが幸せになると伝えています。

思考術の実践方法

考える力、コミュニケーション法に続き、実際の生活ですぐに使える時間の管理術は松浦弥太郎ならではの考え方でしょう。消費、投資、浪費と時間の種類を分類し、時間割を作成します。時間割は簡単に作ることができ、時間割により時間の使い方が変わり日々の生活が激変する方法です。

経営者になる

松浦弥太郎は本の中で働き方についても独自の考えを伝えています。上司から仕事を与えられている間は仕事を手伝っているに過ぎないのです。松浦弥太郎は全ての働く人は経営者のような考えをもって働くことを勧めています。これは、自ら提案し仕事をすることでどんなライバルが現れても戦っていくことができるでしょう。

思考し続けることで変化する

誰かの提案に賛成する、お手本を参考にして書いてみることの危険性について気づかされました。簡単な方法から思考力は身に付きません。手軽なものほど危険だと思います。これは仕事だけではなく、私生活でも当てはまります。SNSで情報を得ることは簡単です。しかし、自分に見合ったものかの判断は難しいかもしれません。自分を客観的に見ることが減っていて、誰かの真似をするだけでは成長してはいけないと本を読んで反省しました。

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